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「読まない『シャーマンズボディ』〜最初のレッスン〜」あとがき(その2)


読まないシャーマンズボディ コミュニケーション

太陽に照らされ 風に吹かれて 波の音を聴き 砂浜に坐る。

自然のなかで 自分という自然に同調していく。

人にはそれぞれの自然というものがきっとあるのだろう。 それぞれが、ときに調和し、ときにハレーションを起こし

それでも全体としては、 ただただ、いくつもの自然があるだけなのかもしれない。

「一人でいる時は、完全なおだやかさの中にいるのだけれど。」 と、ある人が言っていたことを思い出す。

そうだとしても、一人で居続けようとする人は、そうはいない。

喜びも、苦しみも 人との関わりのなかにある。

読まないシャーマンズボディ コミュニティファシリテーション

『シャーマンズボディ』は、自分との対峙を厳しく迫る一冊だと思う。 自分自身を生きられないようにする様々な罠が、わたしたちを待ち受ける。 罠にかかり、幽霊として生きるのか、 それとも本物の人間(リアル・ピープル)として生きるのか。

わたしが外に見るものも 夢にみるものも 全ては自分の内側にある。

わたしは、わたしの身体をとおして、この世界を見ている。

この「最初のレッスン」では 世界にちらばっている自分の断片かもしれないものの気配を 探り、引き寄せ、増幅し、そのものに“なる”、など 端から見たら、ちょっと様子のおかしいワークをいくつもやってみた。

企画からつきあってくれたりゅうたろう( 荒川 隆太朗 (Ryutaro Arakawa))とは、何度も話し合い、ワークをかけあい(?)、これがわたしたちの「デスウォーク」になるかも、と笑いつつも、ちょっと身震いしながら進んできた道だった。

読まないシャーマンズボディ コミュニティファシリテーション

参加してくださった方たちは、シャイな(?)わたしたちの姿が反映されたのか、初回は少し固かったように思うけれど、2回目、3回目は徐々に打ち解けて、ある程度リラックスして、ボディワークや、おかしな設定での対話に挑みながら、それぞれの「心ある道」を探索してくれていたように感じている。

いくつかの声をご紹介しますね。

「寝ている時はあまり夢を見ないと思っていたが、記録しようとして初めて、日々夢を見ていることに気がついた。」

「ワークの最中、起きている状態にも関わらず、夢を見ている感覚になった時間があった。起きている時も、夢を見るんだと驚いた。」

「ワークで、頭の中でイメージすることは自然にできて、視覚的に色も形も出てきて容易に進んでいくので、普段何気なくしていることだと改めて気がついた」

「死を体験するワークが心に残っています。健康上の不安もあってか、思ったよりも死を体感することができました。履歴を手放したときに心に残ることは、愛や感謝なのだと気づかされました。」

「死自体は恐ろしいものではないこと。また、死は肉体的なものだけではなく、何度も生まれ変われるものだと気付きがありました。」

「体を動かしたところ・・踊りになった結果コリがとれた・・・!」

読まないシャーマンズボディ コミュニティファシリテーション

この3回シリーズでは、自分の全体性という扉をそっと開けて その館がどんな雰囲気で どれくらいの広さがありそうか想像し 踊り場で少しダンスのステップを踏んでみた(普通はそんなことしないか)、 というところだったと思う。

もしかしたら、参加してくれた方のなかには のぞいた館のなかで 古い書棚のある本に目をひかれたり 二階から楽しげな音楽が聞こえてきたり 地下通路に続く隠し扉を見つけた! なんて人もいたかもしれない。

どんなかたちであれ、それぞれの探求はきっと続いていくのだろう。

この講座の告知文の最後に置いたのは DON'T READ! DREAM TOGETHER! という言葉だった。

これは当然(?)、ブルース・リーの DON'T THINK! FEEL! のパロディで、「本をテーマにした本を読まない講座」というほどの意味だったのだけれども。

今、本をぱらっとめくってみると どのページからも DON'T READ! DREAM TOGETHER! という声が聴こえてくるような気がわたしにはする。

本を読むだけ、知識を頭に入れるだけではなく 罠を見抜き、たとえ罠にかかってもそれに気づいて脱出できるように 実践するのだ、と。

そのように歩み続けようとするその道が、心のある道なのかもしれない。

この講座に参加してくださった皆さん 一緒に企画してくれたりゅうたろう この講座が生まれることとなった全てのプロセスに 愛と感謝を込めて。

12月某日 夕陽に照らされた浜辺にて 石川 梨絵

読まないシャーマンズボディ コミュニティファシリテーション 須磨海岸

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